苦手で嫌いなタイプの部下対応法その2 「あー言えばこう言う、なかなか指示に従わない」部下

仕事の問題発見は得意だけど、「あー言えばこう言う、なかなか指示に従わない」部下は、マネジャーの研修では苦手(本音で言うと「苦手」「嫌」「めんどくさい」)という声が2番目に多く聞けました。今回はこのタイプの部下との接し方をご紹介します。
著者は「お茶目な反抗型」と名付けました。
*引用 拙著 >「苦手なタイプの部下の指導育成のコツ」(セルバ出版)

「お茶目な反抗型」の部下、販売会社の事例

ふざける部下
販売会社の事例でご紹介しましょう。
天野孝雄さん(仮名)は営業企画課に所属しています(36歳)。元々は営業課でしたが、育成のためのジョブローテーションで1年前に営業企画課に異動してきました。好奇心が強く色々な情報を知っているのでこの仕事は向いているのではないでしょうか。

普段は冗談が多く職場のムードメーカーなのですが、
ただ仕事の指示をすると色々な理屈を言って素直にやってくれないのに少し手を焼く部下の一人です。

課長のあなたが天野さんに指示をしている場面をご紹介します。

あなた:(真面目な顔をして)営業本部から先ほど連絡があったが、2か月後に新製品の発表イベントをする。会場はとれている。これから会場レイアウト、内容を詰めていく。天野君には営業がお客様に配るチラシとHP案を作って欲しい。

天野:(ヘラヘラ笑って)私がですか?他に急ぎの制作物があるんですが。どうしようかな?

あなた:営業課の連中も待っているんだ。至急頼むよ。これがイベントの企画書だ!

天野:あれ、課長!これ字が間違っていますよ。あ、ここも字が抜けている。

あなた:小さいことはいいんだ。(大声で)いいからやるんだ!!

天野:我々の仕事は影響が大きいからミスなくやって欲しいって、おっしゃっていませんでしたっけ?

あなた:いいからやるんだ!

天野:困ったなあ、どうしようかな(と言いながら企画書をじっくり見出す)

あなたはぶすっとした表情でミーティングルームを出て行きます。
「彼とは話しが長くなるなあ。どういう風に話せば良かったんだろう」と苦い思いをかみしめています。

「お茶目な反抗型」の特徴

「お茶目な反抗型」の特徴(短所)

どうしようかな?
知識が豊富でアイデア豊かですが、下記の短所があり上司としてなかなか扱いに骨が折れます。
・指示を素直に聴かない。反抗する。
・皮肉や上げ足取りで周囲の人は居心地が悪くなる。
・なかなか決めない。
・物事を白か黒か2者択一に捉える
・物事を必要以上に難しくする

*イラストは鈴木景子氏 作成

「お茶目な反抗型」の良い点

良く発見する
・問題点に気づくのが早い
・優れた調査者
・忠実
・粘り強い
・ユーモアがある、ジョークを言ったりふざけたりするのが好き、一緒に遊ぶと楽しい
・エネルギッシュ
・合う職業;調査報告者、探偵、批評家

「お茶目な反抗型」のファミリーヒストリー

両親は躾に厳しく教育熱心で支配的。小さい時から塾に行かされた。友達と野球をしたかったが、禁じられた。
表立って反対するとひどい目に合うので、理屈を言って時間稼ぎをして塾に行く時間を遅らせた。勉強しろと言われたが、教科書の裏に漫画を置いて読んだ。隠れた反抗をしたくなった。
いわゆるいい学校に行けたが、特これをやりたいということがない。

「お茶目な反抗型」の部下との接し方

「お茶目な反抗型」の部下との接し方

(1)遊び心で接する。一緒になってどうやると楽しいか考える。
(2)「君といると楽しいね」

タブー(やってはいけない)

(1)「どっちにするのかはっきりさせろ」と強制する。
(2)厳しく強制することはタブー。意地でもやらないという泥沼に落ちいる。
(3)なぜこの仕事が必要かと理屈で説明すると屁理屈で返って来る。信頼関係が出来る

「お茶目な反抗型」の部下との接し方 成功事例

躍る上司
課長のあなたが天野さんに指示をしている場面をご紹介します。

あなた:(いたずらっぽい顔で)営業本部から面白い話が来たんだけど、どうしようかな。

天野:(ヘラヘラ笑って)どうしたんですか?何か問題でも?

あなた:イベントのチラシを作る話だけど天野君には言おうかなどうしようかな?これが。これがイベントの企画書だけど見せようかな、どうしようかな?

天野:課長!見せてくださいよ。面白そうじゃないか?

あなた:どうしよかな(ふざけて)。急ぎの仕事だけど君忙しいでしょ(企画書を目の前でひらひらさせて)

天野:(企画書をパット取って)やったー取りましたよ。ふむふむ、あれなんだか文字が抜けているぞ!

あなた:いいから、いいから!

天野:じゃあ、やりますからね。いや、やめておこう!(と言いながら企画書をじっくり見出す)

あなた:いや、やらなくていいよ。

天野:(チラシの企画を始める、ニタニタしながら) やらないですよ。

まとめ

「お茶目な反抗型」タイプの部下には
(1) 遊び感覚で伝える。ジョークやふざけた態度は効果的。
(2)「やらなくてよいよ」と言うと、犯行から自由になり、反対にやりたくなる。
(3) 強制や理屈での説得は延々と時間がかかると考えるべき。

この対応をやれば、このタイプの部下はますます優秀な能力を発揮するでしょう。あなたもチームのメンバーも楽しく仕事が出来ますよ。

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藤原勝

藤原勝

【経営理念を浸透させることで主体性を引き出すプロデュ―サー】

ビジョンカムトゥルー株式会社 代表取締役。日本ゲシュタルト療法学会公認トレーナー。TA研究部会運営委員長。剣道教士七段。三重県生まれ、大阪育ち。
現場に入り問題解決し、お客様から「どうしてうちの会社の事がそんなにわかるのか」と言われる。経営者の経営理念を基に管理職が中期ビジョンを描き、本気の部下たちを率い実践することで国内外の企業を元気にしたいと想い東奔西走中。

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