苦手で嫌いなタイプの部下対応法その1 「やたら細かい質問が多い」部下

先月は4回にわたる某社のリーダー研修の半年後フォローミーティングでした。リーダーの皆さんはそれぞれ苦手な部下がいて苦労されていました。「部下は親身に接して育てていかない」と頭では思うものの、実際は扱いづらい部下がいるも事実。そこで半年前には苦手な部下(別名「苦手で嫌い」「接し方がめんどくさい部下」)への対応策を教えました。
「へーそうなんですか。一人ひとり対応を変えて行かないとダメなんですね」と言う反応でした。その教えた内容を半年間実践したら部下との関係がスムーズに行くようになったようです。

今回から6回に分けて苦手で嫌いななタイプ(別名「めんどうくさい」)の部下に対してのアプローチ方法をお伝えします。これがわかればあなたはどんな部下を持っても安心です。

6つのタイプ 人格適応論

Vannjines博士と著者
ヴァン・ジョインズ博士(右の写真の左側)とイアンスチュアートは博士は人の行動・思考・感情を6つの対応に分けて
「人格適応論」として体系化しました。
 交流分析による人格適応論(白井幸子・繁田千恵監訳)誠信書房

著者は10年以上ヴァンジョインズ博士の米国South East研究s所のワークショップに参加してきました。そこで学んだ理論を私はビジネスの場面に応用して6つのタイプに分けました。
*引用 拙著
>「苦手なタイプの部下の指導育成のコツ」(セルバ出版)

1.緻密で疑い深くしつこく質問をするタイプ(著者は「緻密確認型」と命名)
2.ユーモラスだが、ああ言えばこう言う「お茶目な反抗型」
3.一生懸命だが、柔軟性に欠ける「実直遂行型」
4.明るいが物事を深く考えない「喜ばせよ演技型」
5.エネルギッシュだが、自己主張の強い「やり手ワンマン型」
6.暖かく親切だが、無口で引っ込み思案の「ひきこもり型」

1.緻密で疑い深く確認を求めるタイプ「緻密確認型」
仕事の進め方と仕上がりは非常に緻密だけど、仕事の指示をするとやたら細かい質問が多いし、突然の指示をするとにすんなりとやってくれません。リーダー/マネジャーの研修ではこのタイプの部下が一番苦手という声が多く聞けました。今回はこのタイプの部下との接し方をご紹介します。

緻密確認型の部下、販売会社の事例

緻密確認男性
販売会社の事例でご紹介しましょう。吉村和夫さん(仮名)は営業マンです(32歳)。元々は営業企画の仕事でしたが、育成のためのジョブローテーションで1年前に営業課に異動してきました。販売実績など数字の管理は得意ですが、新製品の販売や急なイベントなどをさせると質問が多くてマネージャーとしては指示するのに手を焼く部下の一人です。
営業課のミーティングで課長のあなたが部下に指示をしている場面をご紹介します。

あなた:(にこやかに)営業本部から昨日連絡があったのだが、2か月後に新製品の発表イベントをすることになった。皆、来週は予定を変えて発表イベントのチラシをもってお客さんに行って欲しい。

吉村:(笑わないで)そんなこと、急に言われても困りますよ。来週は普段行かない地区をまわろうと思ってお客様のアポイントを取っています。急に言われても困ります。新製品ってそんなこと今まで情報がなかったじゃないですか?どうして急に発表するんですか?
周りのメンバーも不信の顔をしている。あなたは次の会議にもいかないといけないのでじっくり説明している時間がない。
あなた:そうはいっても本部が決めたからしょうがないじゃないか。理屈を言わず、とにかくチラシを持って行ってくれ。これから営業課長会があるからこれで今日のミーティングは終わる。
吉村:そんなこと言われたって出来ません!!・・・僕はやらないですからね!!
あなた:(大声で)いいからやるんだ!!

あなたはぶすっとした表情でミーティングルームを出て行きます。「どういう風に話せば良かったんだろう、自分は課長失格かな」と苦い思いをかみしめています。

*イラストは鈴木景子氏作成

緻密確認型の特徴

典型的な緻密確認型の特徴は仕事がしっかりしていて優秀な反面、下記の短所があり上司としてなかなか扱いに骨が折れます。
・硬い、融通が効かない。笑わない。愛想が悪い。
・疑い深く、詳細にこだわる。心配症でやたら細かい質問をする。
・冗談が通じず親密になりにくい。あまり社交的ではない。興が乗らないと自分からは話さない。
・大げさで極端、コントロール過剰。
・他者を非難する、自他に過度に批判的。攻撃的になる場合もあり、部下からの「逆パワーハラスメント」になる場合もある。
・プランは立てるが、なかなか一歩が出ない。石橋を叩いてわたる。または叩きすぎて石橋を壊してしまう。
・他人の意図を誤解する。

緻密確認型の良い点

頭脳明晰頭脳明晰
緻密確認型の良い点は下記の通りです。
・鋭くて明晰な思考、
・敏感で細部に神経が行き届く
・業務遂行の際、よく組織化され、計画化されている
・責任を負いよく管理をする。やり遂げる。
・凝り性、知識欲が強く専門性が深い。
・よく調査する。
・問題の発生を予測し、解決策を考える。計画的。
・向く職種は経理、管理、法務、技術者、研究者

緻密確認型の部下との接し方

緻密確認型の部下との接し方は
(1)今後の予定など先に全体スケジュールを伝えておく
(2)指示する時は仕事の目的、目指す姿、方法、制約など詳しく伝える
(3)じっくり部下の質問を聴き丁寧に答える。事実データで話す。

このタイプの部下は確認が多くなるので、やりとりの時間は多くなります。上司としても誠実に我慢強く関わりましょう。

加えてタブー(やってはいけない)は
(1)信頼関係が出来るまではジョークやふざけた言動、軽口は言わない。
(2)突然の仕事の指示はしない。筋の通らない指示もだめ。「いいからやって」と言うと激怒される危険性大。
(3)上司として約束は守らないと信頼を失う。打合せする場合は時間を守ること。

対応の成功事例

真摯に説明する営業課のミーティングで課長のあなたが部下に指示をしている場面です。
昨日本部から連絡があった新製品発表イベントはすぐさまメールで課員に連絡しています。

あなた:(にこやかに)昨日、速報として皆にメールしたが、2か月後に新製品の発表イベントをすることになった。今日のミーティングではその背景や皆にやって欲しいことを伝えて話合いをしたいと思う。
まず背景だが、この親製品は画期的なものでお客様の○○というニーズを解決する。
急にイベントをやることになったのは、競合のA社が同様の製品を開発していると言う情報が入手できた。するとお客様が忙しくなる3か月後の前に発表会をやろうということになった。幸い、2か月後のこの日ならいい会場が特別価格で予約できるすだ。今週中にチラシを営業本部が作ってくれるので、皆には来週はチラシをお客様に配って欲しい。

吉村:(笑わないで)質問があります。その新製品のスペックと原理を教えてください。

あなた:そうだな。私が聞いているのは○○、△△ということだが、新製品説明会を今週技術員にやってもらう予定だ。

吉村:急に言われても困りますよ。今週は普段行かない地区をまわろうと思ってお客様のアポイントを取っているので急に言われても困ります。

あなた:そうだな。説明会は一回だけでなく複数回やってもらうことにするよ。

吉村:説明会の予定はいつ決まるんですか?

あなた:これから営業課長会があるのでそこで決める。決まった内容はWeb掲示板に載せてもらうからそれを見て欲しい。私からも概要をメールで皆に連絡するよ。

吉村:他社の新製品ってどんな内容ですか?

あなた:私が知っているのは□□だ。あとは技術説明会で聞いて欲しい。また今のような質問はお客様からもあると思うが、勝手に答えないように。営業トークマニュアルが配られると思うのでそれに従って欲しい。

吉村:まだ質問があるのですが。

あなた:納得するのは大事だからね。ただ他のメンバーも次の予定があるし、私も課長会に行かないといけない。このミーティングが大事だから、今日はいつもより1時間遅らせてもらったがね。今日のの夕方16時から続きをやるのはどうだい?聞きたいことをメールしていてくれると私も準備が出来るよ。

吉村:わかりました。よろしくお願いいたします。

まとめ

細部をきっちり確認したがる緻密確認型タイプの部下には
(1)今後の予定など先に全体スケジュールを伝えておく
(2)指示する時は仕事の目的、目指す姿、方法、制約など詳しく伝える
(3)じっくり部下の質問を聴き丁寧に答える。事実データで話す。
ジョークやふざけた言動、軽口は言わない。

やりとりの時間は多くなりますが、この対応を実践すれば、もともと優秀なこのタイプの部下はますます能力を発揮するでしょう。
あなたも苦手感(面倒くさい感じ)がなくなってスムーズに仕事が出来、チーム力が上がりますy。

 

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藤原勝

藤原勝

【経営理念を浸透させることで主体性を引き出すプロデュ―サー】

ビジョンカムトゥルー株式会社 代表取締役。日本ゲシュタルト療法学会公認トレーナー。TA研究部会運営委員長。剣道教士七段。三重県生まれ、大阪育ち。
現場に入り問題解決し、お客様から「どうしてうちの会社の事がそんなにわかるのか」と言われる。経営者の経営理念を基に管理職が中期ビジョンを描き、本気の部下たちを率い実践することで国内外の企業を元気にしたいと想い東奔西走中。

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