従来から厚労省はテレワーク(リモートワーク)を進めていましたが、この度の新型コロナ感染拡大に伴企業は急速にテレワークを進めるようになりましたね。2か月近く在宅勤務を命じている会社もあるようです。4月8日から緊急事態宣言が出て、ますますテレワーク(リモートワーク)は進んでいくと思われます。
テレワークが進んだ場合、上司(管理職・マネージャー)はどう部下と接していけばいいでしょうか?職場で顔を見合わせている時と比べてどう変えていけばいいのか不安ですよね。
今回はテレワーク(リモートワーク)時代に必要な部下へ話しかけ方をご紹介します。これを実践すれば、テレワーク(リモートワーク)の中でも部下とスムーズにコミュニケーションが出来るようになるでしょう。
テレワーク・ミーティングで上司が工夫するとうまくいく点、3ポイント
テレワーク(リモートワーク)の良い点は、まず感染するリスクが激減することですが、通勤がなくて時間・エネルギーを使わなくて済む、自由に仕事がやれる、家族と触れ合ったり家の仕事が出来ることなどありますね。
その反面、コミュニケーション不足、孤独感を感じる、チームワーク不足、自分が評価されているのか不安になる、生活が不規則になるなどの問題がどがあげられます。
一番目のコミュニケーション不足の解決のためには、SNS(ショートメール、ツイッター、メッセンジャー)、TV会議(ZoomやSkype、Googleハングアウトなどのオンライン・ミーティング)の活用がお勧めです。ただTV会議(オンライン・ミーティング)に慣れていないと、それぞれ顔を突き合わせてのミーティングとの違いはどうなのか、具体的にどう進めていいのか不安ですよね。今回、マネージャーが上司として工夫するとうまくいく点3ポイントをご紹介します。
1.部下から近づきやすくする目線・表情をする
2.部下の近況や気持ちを話してもらう
3.部下の表情や声に敏感になること、です。
一つずつ説明して行きますね。
1.部下が親しみやすい近づきやすい目線・表情をする
心理学ではメラビアンの法則というのがあります。米国のアルバート・メラビアン教授が実験しわかったことですが、人は相手の印象を決める際に、相手の発する言葉からが7%、耳から聞く情報からが38%、外観など資格情報が55%で決めるというものです。まず上司としては部下からどう見えるかを意識する必要があります。
(1)目線に注意しましょう
TV会議(オンライン・ミーティング)ではマネージャーは自分の目線を確認しましょう。部下と同じ高さにするのが原則です。
同じ高さになるよう、カメラの位置を上下に調整します。下から見上げるようなカメラの設定になっていると、まさに上から部下を見下げる「上から目線」になってしまい、威圧感につながります。反対に下から見上げるような位置だと卑屈な印象になります。
Zoom画面に映った自分の顔を見ながら調整しましょう。
(2)口角は上げましょう
口角を上げると、温和な表情になり部下が話しかけやすくなります。
仕事で真面目な話だとつい口の形が真一文字やヘノ字形になりますね。私もついやってしまいがちです。
部下から言うとこの表情だとプレッシャーを感じ話しかけにくくなります。少し口角を上げる意識を持ちましょう。
鏡を見たり、Zoom画面に映る自分の顔を見ながら確認すると良いでしょう。
(3)画面に映る顔の大きさ、ラィティング(照明)に注意しましょう
画面に出ている自分の顔が小さいと存在感が薄くなります。視聴する側にとっては上司に対してなんだか頼りない不安定な気持ちになります。ご自分の顔が画面に7割位出るように位置を近づけましょう。
また画面が暗いとメッセージもうまく伝わりません。顔とカメラの位置や座る位置を変えたり、照明で顔を照らす角度も工夫すると変わって行きます。オンライン・ミーティングの前に画面で確認しましょう。
2.部下の近況を聞く
まずは音声、顔の写り具合の確認から入りましょう
オンライン・ミーティングに部下が慣れていない時はまずは音声、顔の写り具合の確認から入ります。「聞こえていますか」とか「声を出してください」から始めます。オンライン・ミーティングを経験している方でも日時が変わると音声、画像が出ない場合があります。確認しないと置いてぼりになることがあるのでので、必ず声がけしましょう。
チェックインで近況・今の気持ちを分かち合いましょう
確認が終ったら、「皆さん、お元気ですか?」の挨拶から入りましょう。そして、チェックインがおススメです。チェックインは会議に入る前に全員が「近況や今の気持ち(嬉しい事、困っている事など何でも)」を話します。通常時間は1~2分。1人が発言中に質問や口出しないのが基本ルールです。
テレワークになると日常、職場の同僚や上司・部下との会話が激減し、孤独感が増して行きます。ストレスが増すので、お互い近況は気持ちを話し合うのは非常に楽しくリラックスしたものになります。
上司はいつも以上に傾聴をこころがけましょう
その際、上司はいつも以上に傾聴をこころがけましょう。上司として久しぶりに部下の話を聴くので気になること、質問したいことがいっぱい出て来ると思いますが、まずはさえぎらず傾聴しましょう。
部下にとって質問されると緊張が増します。
傾聴はご存知かもしれませんが、
・話し手の話を最後まで聞く、遮らない、
・相手の目を見る
・うなづく、
・相槌を打つ、
・リピートする、
・「それは大変だったね」など共感するなどです。口角を上げる」も忘れずに。
3.部下の表情や声に敏感になる
職場ではミーティングの前に同じ部屋にいるので上司・部下・同僚が何をしているのか、何が忙しいのかある程度わかります。ところが、テレワーク(リモートワーク)では皆自宅で仕事をしているので、オンライン・ミーティングを開催するまでわかりません。いきなり会うので背景が分からないのです。
そこでチェックインをやるのですが、その際上司は部下の態度・表情・声からどんな状態か想像しましょう。
心理療法の一種のゲシュタルト療法では 話し手の表情やジェスチャー、声の調子・大きさ・スピード・太さ・弾んだ声・高さなどをヒントにして、その人の心理状態を探っていきます。例えば、悲しそうで不安そうな表情をしている時は何らかの不安があります。また話すスピードが早い時は心配事がある時など。
心理療法のプロなら、声やジェスチャーから心理状態を探って行けますが、訓練を受けていない人にはそれは出来ないですね。ご心配なく。お勧めは聴き手が話し手の声や表情から感じた感想を言って質問することです。
例えば、
「なんか苦しそうだけど、大丈夫?」
「何か不安そうな顔をされているけど、何かありましたか?」と穏やかに質問して傾聴します。すると相手は自分の気持ちや何故そうなっているのか話してくれることが多くなります。
また言っている内容と表情が違う場合も質問してみましょう。
例えば
「大丈夫と言っているけど声が小さくて自信なさそうに見えるんだけど。どこか心配な点ある?」 ⇒「実は・・・・」
「お子さん病気されていたんだ。大変でしたね。あなたは笑って説明されたけど、実際はかなり大変だったんじゃないですか?」 ⇒「そうなんです、実は・・・」
表情の奥にある本当の気持ちを言ってくれることがあります。この場合、上司は親身になって傾聴しましょう。自分の状態、気持ちを正しく理解してもらうことで話し手(部下)の気持ちは落ち着いていくでしょう。
まとめ
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これらが出来ると働く場所が離れていても、コミュニケーションがとりやすくなりますね。
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