パワハラにならない叱り方その9 パワハラされやすい人の特徴

今までマネージャーの立場で、これをやるとパワハラになる、ならないと言うことを事例を挙げてご紹介してきました。実は部下の立場に立つとパワハラされやすい人の特徴ってあるんですね。これはセクハラ、DVをされる方の特徴にも通じます。研修や心理ワークショップでそういう方々の悩みを伺い、対応策を提供してきましたが、その特徴をご紹介します。これを読めばあなたがパワハラに合うリスクがうんと減るでしょう。

前提
まずは誤解がないようにお伝えしますが、パワハラする側とされる側に分けると、パワハラをする側が100%悪いんです。絶対やってはいけません。ただパワハラの事例を見ていくとパワハラする側とされる側の相互関係が存在します。他の人にはしないのにある一定の人に対してはひどいパワハラをすることが起きています。パワハラする側の特徴がパワハラされる側のある特徴で引き起こされると言うわけです。
いじめっこといじめられっこの関係みたいですね。パワハラする側の特徴(誘因)は下記のブログをご参照ください。

パワハラにならない叱り方7 パワハラしやすいマネージャーの特徴はこちらから

ではパワハラされやすい人の特徴をお伝えします。

特徴1 大人しくて誠実、いい人

恥ずかしがりやでいい人

口数がすくないけれど、優しくて温厚。いわゆる親切でいい人です。トラブルがあっても他人を責めることはなく、内省的で「自分が至らなかった、もっと早く気づいて善処すれば良かったと思います。

著者が10数年師事しているVanJoines先生の「交流分析による人格適応論」(誠信書房)によると人格適応の6つのタイプのうちの「創造的な夢想家」に当たります。このタイプは幼少時に親が他の事が忙しくて余りかまってくれなかったので、想像して人生を楽しみ、「親切でいい子でいれば親はいつか優しくしてくれるだろう」と思う傾向にあります。無口で真面目で親切ですが、人使いの荒い上司にはこき使われることになり疲弊します。加えて、ひどいことを言われても「自分が至らないからだ、いい子にしていればよくなるはず」と考えます。

特徴2 決して抵抗しない、Noを言わない


パワハラを受けやすい人はパワハラ上司に暴言を吐かれたり、ひどい肉体的攻撃を受けても抵抗はしません。小さな声で「やめてくださいよお」とは言いますが、大きな声ではありません。しばしば笑っていることがあるのでパワハラ側は喜んでいるんだととんふだ誤解をすることにつながります。そしてますますパワハラの程度はエスカレートしていきます。

特徴3 一人で悩む

1人悩む
パワハラされて悩んでそれを誰かに愚痴を言ったり相談しません。「自分にも至らない点があるから」と自己反省し自力で解決しようとするか、どうしていいかわからず一人悩んだままにしています。

では以上の事を参考に、パワハラされないための対応策をお伝えします

対応策1 まずは自分の気持ちにコンタクトする

自分の気持ちにコンタクト
パワハラされる人の特徴として自分の気持ちに無関心なことです。人に愛されるために自分の正直な気持ちを感じてはいけないと思っています。そのためにはまず自分は今どんな気持ちなのかを知ることが大事です。ただ自分の正直な気持ちを知ると言うのは難しいですね。
心理系のワークショップなどでは自分の体験を話してもらいます。すると周りの参加者から「それは嫌がって当然だよ」とか「そんなひどいことをいわれたら怒って当然だよ」とフィードバックされます。すると「そうかな」と思うようになります。
自分の気持ちを感じてはいけないと思って生きてきたわけですから、「嫌な気持ち」「怒りや悲しみの気持ち」をかすかに感じても感じないようにしてきたわけですから、「感情の再体験、自己再教育」が必要です。そのためには他の参加者が見本を見せます。嫌なことを言われたと言う前提で、「あー、いやだ」「むかつく、何でそんなこと言われないといけないの」「上司だって言っていいことと悪いことあるでしょ」と感じた事を言ってもらいます。すると「そういうことを言っていいのか」という「感情の再体験、自己再教育」

対応策2 Noを言う練習をする

怒る練習
嫌なことをされないためには、相手にNoを言う練習をすることが大切です。誰もいない部屋で「No」「いやだ」「やめてください」「嫌なことはやめろ」「嫌なことを言うな」と言う練習をしましょう。心理系のワークショップなどでは練習相手と組んで向かい合いお互い両手を出して押し合いながら「No」と声を出して言い合うことをやります。ずいぶんすっきりしまうっし。「Noと言ってもいいんだ」と心の枠が外れたようになります。

対応策3 誰かに愚痴を言う、相談する

寄り添う
信頼する人に「こんなことで困っている」と打ち明けると気持ちが楽になります。身近にいなければ公の電話相談やカウンセラーに話すのがいいですね。そして勇気が要りますが
上司の上司とか人事の部署や会社でパワハラ相談室をもうけていたらそこに相談するのが
いいですね。その時には、いちといつ、どこでどんな事を言われたり、やられたのか落ち着いて事実ベースで伝える事が必要です。この方法が解決には一番早いと思います。

まとめ

1.パワハラされやすい人の特徴は
(1)大人しくて誠実で、いい人
(2)決して抵抗しない
(3)一人で悩む
2.パワハラにならないための対応策は
(1)まずは自分の気持ちに正直になる
(2)Noを言う練習をする
(3)誰かの愚痴を言う、相談する

これを実践すればあなたはパワハラのひどい被害を受けることはないでしょう。

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藤原勝

藤原勝

【経営理念を浸透させることで主体性を引き出すプロデュ―サー】

ビジョンカムトゥルー株式会社 代表取締役。国内外1500人のリーダー元気に課題遂行や部下マネジメント強化の研修を行ってきた。
日本ゲシュタルト療法学会公認トレーナー。TA研究部会運営委員長。剣道教士七段。三重県生まれ、大阪育ち。
お客様の現場に入り問題解決し、「どうしてうちの会社の事がそんなにわかるのか」と言われる。経営者の経営理念を基に管理職が中期ビジョンを描き、本気の部下たちを率い実践することで国内外の企業を元気にしたいと想い東奔西走中。

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