最近、流行るハラスメント
ハラスメント防止研修で全国の会社で講演をしています。この1年間で多い問合せは逆ハラに加えてハラハラをどうしたら良いかと言うことです。
逆ハラとは逆ハラスメントのことです。本来のハラスメントは、職場で権限のある上司から部下へ次の行為をすることです。
1.優越的な関係を背景とした言動
2.業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
3.労働者の就業環境が害されるもの(精神的・身体的苦痛を与える言動)
逆ハラとは経験知識のある部下が経験知識の乏しい上司に嫌がらせをすることです。例えばパソコンが苦手な上司に対して部下が「こんな基本のエクセル操作がわからないんですか。家で大学生の娘さんに聞いたらどうですか」と執拗に嫌味を言うことです。執拗に部下に言われてうつなど身心の病気になる上司が少なからず居ます。
ハラハラとは何か
ハラハラとは「ハラスメント、ハラスメント」の略です。権利意識の高い一般社員が上司や同僚に通常の業務上の会話に対して「それはハラスメントです」と言って上司に抗議することを言います。
例を挙げます。
1.上司が仕事を指示して部下が違う仕事をした時に「それはちがうぞ」といったら「それはパワハラです」と言う。また、今までやっていない仕事を指示すると「それはパワハラです」と言う。
2.会議に遅刻した部下を注意したら「それはパワハラです」と言う。
3.朝、部下の顔色が悪いので「大丈夫か」と声がけしたら「私の事、監視しているんですか、セクハラです」と言う。
ハラハラは何故問題か
ハラハラがどうして問題なのでしょうか。
まずは職場の空気が悪くなります。何か言うとすぐ「それはパワハラです」と騒ぎ立てるので、いつも神経をとがらせていないといけない状態になります。通常の仕事の指示や注意がしにくくなります。
また、ハラハラを起こされる上司も精神状態が悪くなります。
ハラハラはなぜ起きるか
一つは、職場内で何がハラスメントなのか、何がハラスメントでないのか(通常の業務指示、注意)について正しい知識が上司や従業員に知らされていない。
二つは、上司に問題がある場合
上司の仕事の仕事の指示が不十分で何をいつまでに何のためと伝えていない、また上司の行動がルーズだったり、自分に自信がない発言をしていて部下から軽く見られる。
三つは、従業員の問題
入社以来、どういう言動が良くて何が何がダメかを指導されていない。甘やかせて育ってきたということですね。また会社や職場、仕事、人間関係に不満を持ちやすい性格の人も該当します。自分に非があっても認めず、他責にする方
もこにれ該当します。
ハラハラを起こさないための対策
1.ハラスメントについての正しい知識教育
何がハラスメントにつながるか、何がハラスメントにならないかを具体例を挙げて教育をすることです。一方的に聞くだけでなく職場の身近な事例などを話し合うのも効果的です。本音レベルの質疑や意見交換のため、管理職、一般従業員に分けて進めるのも効果的です。
2.管理職の教育訓練
(1)上司自身が襟を正す
時間を守る、指示を正確する、身だしなみを正しくする、堂々とふるまう
(2)部下がハラハラ的な言動をして来た場合、通常は何て対応して良いか「固まって」しまいますよね。すると益々、部下は調子に乗ってきます。
そうならないように、すぐ対応できる言い方の訓練が必要です 相手も自分も大事にするやり取り話法である「アサーション話法」が効果的です。
例
部下「こんな仕事、やったことないわ、こういう指示はパワハラよ」
上司「やったことがないから不安なんだね。そう思うのは当然のことだね。
この仕事は当社が発展するために必要なんだ 動画付きマユアル も作るし時間を取ってトレーニングするからぜひやってみて欲しいん
だ。どうだろう。
部下「時間をかけていいならやってもいいかと思います」
上司「ぜひ頼むよ」
まとめ
1ハラハラが起きるは職場内で何がハラスメントなのか理解が不足しているから起きる 防止策はハラスメント防止教育を全社で行う
2上司は仕事の指示をきちんと行う、規律ある行動を行う
3部下がハラハラ的な言動をして来た時はアサーション的対応をする 訓練をしておく
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